こんにちは(*^▽^*)
天神歯科矯正歯科でございます。
今日は抜歯後の骨の再生についてお話します。
親知らずの抜歯や矯正治療をするにあたり抜歯をした方もいらっしゃると思いますが、その後どのように傷口が治っているかご存じですか?
目次
抜歯
抜歯とは文字の通り【歯を抜くこと】を言います。
抜歯をする理由は様々です。
親知らず
親知らずとは第二大臼歯(7番)の後方に生えてくる歯のことです。
歯科用語では第三大臼歯や智歯、8番と呼ばれます。
親知らずは10代後半から20代前半で生えてくることが多く『親に知られることなく生えてくる歯』であることからその名前がついたとも言われています(*^-^*)
親知らずは上下左右4本ありますが、もともと1本もない方や、下2本しかない、片方しかない方もいます。
親知らずは、まっすぐきれいに生えてくれば問題ないのですが、横向きに生えている場合は注意が必要です。
横向きに生えている場合、前の歯を押してしまい歯列が乱れてしまうことがあります。
特に下の前歯は動きやすいので心当たりがあるかたも多くいらっしゃるのではないでしょうか。
また一番奥になるので歯磨きをしても歯ブラシの毛先が当たりにくく虫歯になったり、磨き残しが原因で歯肉が腫れてしまうことがあります。
虫歯によって手前の歯をダメにしてしまうことがあるので、横向きに生えている場合は抜歯をおすすめすることが多いです。
矯正の為の抜歯
矯正ではスペースの確保や、正しいかみ合わせにするために抜歯をすることがあります。
矯正での抜歯は基本的に小臼歯と呼ばれる、前から数えて4番目か5番目の歯を抜歯します。
(治療計画や症例によって前歯や奥歯を抜くこともあります・・・!)
虫歯で抜歯
小さな虫歯であれば、虫歯を取り除いた後に歯科用のレジンで充填をし修復します。
虫歯が神経にまで進行している大きな虫歯でも治療をして歯を残せると判断した場合は、適切な処置をして被せ物をします。
しかし虫歯が大きく、どうにもこうにも歯を残せないと判断した場合は抜歯をすることがあります。
抜歯をした場合、術後に何かしらの処置をしないと歯が動いたり伸びてしまうことがあるので、インプラントやブリッジ、入れ歯などの人工歯を入れる処置をします。
抜歯をしたらどうなるの?
次は抜歯後の治癒経過についてお話しますね。
抜歯:当日
抜歯してできた穴を抜歯窩(ばっしか)と言います。
抜歯をした当日は血が止まった後、血餅(けっぺい)という血の塊が抜歯窩にできます。
血餅はかさぶたのようなもので骨が露出いないように守ってくれる役割があります。
血餅は抜歯窩が治癒するのに非常に重要で、血餅が剥がれてしまうと治りが遅くなったり、ドライソケットの原因になることがあります。
(ドライソケット:骨が露出することで治癒不全を起こし強い痛みがでます。
抜歯:3~4日後
上皮化がはじまる
抜歯後3、4日ほどで抜歯窩の周囲から徐々に歯肉の再生がはじまります。
歯は一度削ってしまうと再生することはありませんが、歯肉には再生する能力があります。
抜歯:1週間後
肉芽組織(にくげそしき)に変わる
肉芽とは、傷口を治癒するために形成される線維性の結合組織です。
肉芽組織は傷口に強く定着するため、ここまで治癒が進行すれば、骨が露出するリスクがほとんどなくなるのでドライソケットの心配はなくなります。
抜歯:3-4週間後
骨が再生し始める
肉芽組織が徐々に変化し骨の再生が始まります。
抜歯:1-3ヶ月後
抜歯窩が歯肉で覆われる
徐々に埋まりつつあった凹みが、歯肉でほぼ覆われ表面的な治癒が完了します。
この段階では内部の骨はまだ治癒過程にあります。
抜歯:半年-1年後
骨が完成する
成熟した緻密骨ができ歯肉・骨の治癒が完了します。
抜歯後の注意事項
〇抜歯当日は血の巡りがよくなるような激しい運動やお酒は控え、入浴もシャワーにする
〇強いうがいをしない
〇処方されたお薬を正しく服用する
〇抜いたところを指や舌で触らない
〇糸とりや消毒は指示された日数で来院する
余談ですが、歯科では糸を取る抜糸(ばっし)のことを【ばついと】と呼びます!
これは、歯を抜くことを【ばっし】と言うためです(*^-^*)
抜歯後、時間をかけて骨が完成することが分かりましたね。
抜歯後は無理をせず安静にすることが大切です(*^-^*)
これから親知らずの抜歯や矯正の抜歯がある方は頑張ってください(^O^)/