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チンキャップは大人の受け口も治せるの?


こんにちは、天神歯科・矯正歯科でございます。
皆様”チンキャップ”というものをご存じですか?
あまり聞きなじみの無い言葉かもしれませんが、チンキャップとは矯正に使われる道具の一つです。
特に反対咬合と呼ばれる,上の歯が下の歯の後ろに来ているような噛み合わせを治すために使われます。(受け口などとも呼ばれます)
こちらのチンキャップ名前だけでなく見た目も特殊で、一般的なお口の中に装着する装置やワイヤーなどの矯正とは違い
頭と顎に装着してヘルメットのように被って使用するものになります。
頭に装着したバンドで下顎の成長を抑えることで上顎と下顎の位置関係を正しい位置へ戻すものになっています。
反対咬合と聞くと外科手術が必要なことも多いのですが、このチンキャップは外科手術がまだできない子供にも使えるので魅力的に思えます。
では、チンキャップは大人の反対咬合もなおせるのでしょうか?
今回はこのチンキャップについてメリット、デメリットなどを含めて深堀していこうと思います。
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チンキャップは大人の反対咬合(受け口)も治せるの?

結論からお話しすると、チンキャップでは大人の反対咬合は治せません。その理由をお話していきます。
チンキャップは最初に述べた通り下顎の成長を抑えるものです。ですので、顎の成長が終わってしまっている大人では使用しても効果は得られないのです。
下顎の成長は男性が25歳、女性が18歳ごろに終了すると言われています。また、下顎の成長が一番盛んなのは9歳から15歳なのでその時期を逃してしまうと
チンキャップをつけても効果が出にくくなってしまいます。
また、チンキャップは頭から被る構造をしているので家の外でつけているとかなり目立つものになっています。
チンキャップの使用時間は一日12時間以上は必要と言われていますので大人ではチンキャップを使用すること自体が難しいと言えるでしょう。
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チンキャップを使用するメリット・デメリット

メリット
・子供のうちから反対咬合の改善が行える
・外科手術を行わずに反対咬合の改善ができる
・着脱が簡単なので子供一人でもつけ外しができる
デメリット
・下顎の成長が終了してからでは効果が期待できない
・顎の成長には個人差があるので、成長期の子供でもチンキャップを付ければ必ず反対咬合が治るというわけではない
・見た目が目立つ
・一日12時間以上使用しないと効果が得られないので患者自身や保護者の協力が必要
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大人の反対咬合(受け口)はどうやってなおすの?

では、成長期の終わった大人の反対咬合はどうやって治すのでしょうか?
方法としては、歯列矯正をするということになっていきます。
反対咬合には、歯だけが前後逆のかみ合わせをしているもの、骨格の成長によるものなどがあり
その度合いによって外科手術を併用して矯正をするのか歯列矯正のみによって治すことが出来るのかが変わってきます。
また、子供のころにチンキャップを使用していれば、反対咬合自体は治らなくても大人になって矯正する際の負担を減らすことも期待できます。
また、反対咬合の矯正期間は他の上顎前突(出っ歯)、叢生(歯のガタガタ)と比べて長くなってしまうのかというとそういった事はなく、
2~3年、早い方で1,5年程度できれいな歯並びに矯正することができます。個人差はありますが、反対咬合がとりわけ長く矯正しなければならないといったことはないので安心してくださいね。

反対咬合におすすめの矯正

また、反対咬合の矯正方法でおすすめなのはリンガル矯正と言われる歯の裏側に矯正器具をつける方法です。
リンガル矯正は歯を内側に持ってくるのが得意なので、下の歯を上の前歯の後ろに持ってきてくれます。また、リンガル矯正は矯正器具が見えないので審美的にもおすすめです。

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