矯正コラム

セラミックを用いた矯正


セラミックの被せ物を使った矯正とは?

歯を削り、セラミックを被せる治療

セラミック矯正とは、セラミック製の被せ物(人工歯)を歯に装着することで、歯並びを美しく見せる方法です。他の矯正と大きく異なる点は、「歯を削ること」や、「歯の位置を動かさないこと」、「矯正装置を使用しないこと」です。
セラミック矯正を行う際には、被せ物を装着するために歯を削る必要があります。削る量は症例によりますが、場合によっては神経を取ることもあり、歯の寿命に関わるリスクも考慮しなければなりません。

また、この治療法では歯の位置を根本的に移動させることはできません。歯並びを整えるためにセラミックの形状を調整することで見た目を改善しますが、噛み合わせのズレが大きい場合や顎のバランスに問題があるケースには適していません。さらに、ワイヤー矯正マウスピース型矯正のような矯正装置を使用しないため、治療期間が短く、数週間から数カ月で仕上がるのが特徴です。ただし、矯正治療のように歯の根本的な位置を動かして噛み合わせを改善するものではないため、適応できる症例が限られます。

歯科のセラミックとは

歯科で使用されるセラミックは、陶器と同じ高品質な素材であり、審美性や耐久性に優れています。特に、虫歯がある場合には、自然な見た目を取り戻す治療法として適しています。メタルフリーの種類もあるため、金属アレルギーの方も選ぶ事ができます。天然歯に近い色調と透明感を持ち、変色しにくいため、長期間にわたって美しさを維持できます。さらに、表面が滑らかで歯垢や汚れが付きにくいため、清潔な状態を維持しやすいという特徴を持ちます。メリットが多い素材ですが、矯正という観点では、健康な歯を大きく削ることがデメリットとして挙げられます。さらに、セラミック矯正では歯の位置そのものを動かすことはできないため、審美性を重視する治療としては適していますが、長期的な歯の健康を考えた場合には、慎重な判断が求められます。被せ物の寿命は一般的に10〜15年程度とされていますが、経年劣化により再治療が必要になる可能性があり、定期的なメンテナンスが重要です。

セラミック矯正・対応できるケース

形状を改善

セラミック矯正では、歯の大きさや形を整えることが可能です。例えば、歯の先端が削れてしまった場合や、生まれつき形が不揃いな歯も、セラミックを被せることで理想的な形状に仕上げることができます。歯のバランスが整うことで、より自然で美しい口元を演出できます。

色を改善

セラミックを使用することで、天然歯に近い色合いを再現し、歯を白く美しく見せることができます。着色しにくい素材のため、コーヒーやワインなどの飲食による変色を防ぐことが可能です。また、ホワイトニングでは対応できないほどの強い色素沈着がある場合でも、セラミックを用いることで理想的な白さを実現できます。

歯並びの調整

セラミック矯正は、主に前歯の歯並びの乱れを改善する治療法です。八重歯や歯の傾き、出っ歯、すきっ歯などの軽度の症状に対応できます。歯自体の移動は行わないため、症状が適応範囲であれば、短期間で歯並びを整えることができます。

セラミック矯正・対応できないケース

噛み合わせに問題がある場合

セラミック矯正は、前歯の見た目の改善に向いています。そのため、全体的に叢生(歯の凸凹)がある場合や、左右均等に噛めていない場合は通常の矯正治療が適しています。

重度の歯列不正がある場合

極端に凸凹していると、被せ物のために大幅な歯の削合が必要になります。削る量が多すぎると、神経を抜く必要が出る可能性が高く、歯の寿命が短くなってしまいます。

顎の骨格に問題がある場合

上下の骨格のずれが大きい出っ歯や受け口の症例では、根本的な改善ができません。外科矯正や通常の矯正治療が必要になることがあります。
外科矯正通常の矯正治療が必要になることがあります。

芸能人の影響で若い人にも人気

芸能人の影響で若い人にも人気

モデルや俳優さんのように白く整った歯に憧れ、「セラミック矯正を受けたい」と希望される方が多くいらっしゃいます。短い期間で見た目が改善されることは魅力的なポイントですが、実際の治療内容やリスクを十分に理解せずに受けてしまい、後悔するケースも少なくありません。一度削った歯を元に戻すことは不可能です。また、見た目が整っても、噛み合わせが適切でない場合、顎や歯に負担がかかり、顎の痛みや頭痛などの体の不調につながることもあります。将来的に後悔しないためにも、治療を選択する際にはメリットだけでなく、リスクをしっかり理解した上で、矯正治療の選択肢を比較し、歯科医師と十分に相談することをおすすめします。

見た目の改善に即効性があるがリスクも高い

高い即効性、しかしリスクも高い

セラミック矯正は、歯を削ってセラミックの人工歯を被せることで完了するため、見た目の改善には高い即効性があると言えます。審美性や耐久性に優れ、自然な仕上がりになります。そのため、短期間で効果を求める方にとっては魅力的な選択肢ですが、その反面、リスクも伴います。噛み合わせのバランスを完全に整えることが難しい場合があり、通常の矯正とは異なり、歯の位置の調整には限界があります。長期的に安定した歯並びを維持するには、噛み合わせを改善できるワイヤー矯正やマウスピース型矯正のほうが適している場合もあります。

セラミック矯正のリスク

①健康な歯を大きく削る

セラミック矯正のリスク

セラミック矯正では、セラミック製の人工歯を被せるために歯の表面を削る必要があります。その厚みの分だけ削るだけでなく、歯並びや噛み合わせの状態によっては、より多くの歯質を削ることもあります。特に、歯の位置や角度が大きくずれている場合は、形を整えるために削る量が多くなります。

②神経を抜く・抜歯のリスク

特に、歯の位置が大きくずれている場合や歯の角度が極端に悪い場合は、形を整えるために神経を抜いたり、場合によっては抜歯が必要になることもあります。しかし、神経を抜いた歯は、もろくなりやすいというデメリットがあります。時間がたつと歯が変色したり、ひび割れや破折のリスクが高まる可能性があります。また、神経を失うことで痛みを感じにくくなり、虫歯が進行しても気づきにくくなることや、感染リスクが高まる傾向があります。

③噛み合わせの調整ができない

トラブルが起きやすい

セラミック矯正では、歯根の方向とかぶせ物の向きが一致しないことがあります。通常の矯正であれば、噛み合わせのバランスを考慮しながら少しずつ歯を動かします。しかし、セラミック矯正は、歯を削ってセラミックのかぶせ物を装着する方法ですが、歯の根本の位置を変えることはできません。そのため、歯の移動や噛み合わせの調整ができず、歯列全体のバランスを整えることが難しくなります。その結果、「しっかり噛めない」「食べ物がうまくすり潰せない」といった問題が改善しないことがあります。

④欠ける・割れるなどのトラブル

セラミックは強い力が加わると欠けたり割れたりする恐れがあります。特に噛み合わせに問題がある場合、歯ぎしりや食いしばりなどの癖があると、さらに影響を受けやすくなります。見た目が美しいだけではなく、機能面にも十分な配慮が必要です。

将来的にはリスクのある治療法

長い目でみるとおすすめできない治療法

セラミック矯正は、短期間で歯並びを整えられるため、見た目を重視する方には魅力的に感じるかもしれません。しかし、長期的な視点で見ると、いくつかのリスクが伴います。セラミックの被せ物には寿命があり、一般的に約10年程度とされています。経年劣化によりセラミックが欠けたり、歯のトラブルで付け替えが必要になったりすることもあります。そのたびに歯を削り直す必要があるため、最終的には歯を失うリスクが高まります。短期間で見た目を改善できるメリットはあるものの、歯の寿命を縮めるリスクが大きいため、後悔するケースも少なくありません。見た目だけでなく、歯の健康を維持することを考えると、通常の矯正治療を選ぶ方が望ましいでしょう。

歯並びを整える本来の矯正治療とは

本来の矯正治療は、歯並びや噛み合わせを整えるために、歯を適切な位置へと移動させる治療法です。ワイヤーやブラケット、マウスピースなどの矯正装置を使用し、歯に持続的な圧力を加えることで、歯を支える骨(歯槽骨)に変化を促しながら理想的な歯列へと導きます。この方法により、見た目だけでなく、噛み合わせのバランスや咀嚼機能の向上も期待できます。矯正治療は世界中で広く行われており、100年以上の歴史を持つ確立された治療法です。治療期間は患者ごとに異なりますが、数カ月から数年かけてじっくりと進められ、個々の歯の状態に合わせた計画が立てられます。天神キュア矯正歯科では、目立たない矯正方法として「裏側矯正(舌側矯正)」や透明な「マウスピース型矯正」を提供しており、患者様の希望や症状に応じて柔軟に対応いたします。

天神キュア矯正歯科 総院長が患者様へお伝えしたいこと

長く美しい歯並びを維持するためには「かみ合わせ」が重要

天神キュア矯正歯科 総医院長のこれだけはお伝えしたいこと

矯正治療は見た目を整えるだけでなく、歯の機能面や噛み合わせのバランスも重要です。噛み合わせが悪いと、歯へ均等に力がかからず、すり減りや破損の原因となるほか、顎や筋肉へ負担がかかり、顎関節症や頭痛、肩こりなどを引き起こすこともあります。セラミック矯正は見た目の改善を重視した治療法であり、噛み合わせの調整は行えないため、機能的な面では改善が見込めません。

一方、通常の矯正治療では歯の位置を適切に動かし、噛み合わせを整えることができ、長期的に安定した歯並びを維持しやすくなります。歯並びが気になる方は、矯正治療を考えていなくても、一度専門医に相談し、自身の噛み合わせの状態を確認することをおすすめします。

早い効果よりもご自身の歯を大切に

天神キュア矯正歯科では「健康」と「美しさ」が深く結びついていると考えています。歯は一度失うと取り戻すことができません。最近では、ワイヤーやマウスピースを使用した矯正治療が進化し、患者さまの負担が軽減され、治療期間も短縮されるようになりました。セラミック矯正を選ばなくても、長期間の治療を経ることなく、美しい歯を手に入れることが可能です。歯並びが気になっている方は、お気軽に当院のカウンセリングへご相談ください。