「歯の矯正を始めたいけど、部活に影響が出たらどうしよう」
「バスケの試合中に、もしワイヤーが外れたら?」
「コンクールが近いのにトランペットの音色が変わっちゃったら?」
矯正中はこんな不安が頭をよぎることがあります。
結論から言うと、矯正治療とスポーツや吹奏楽などの部活動は、ポイントさえ押さえれば十分に両立可能です。
本記事では、矯正中でもスポーツ・吹奏楽はできるのか、注意点や装置の選び方のコツなどについて解説します。
目次
なぜ気をつける必要があるのか?矯正装置と身体動作の衝突リスク

まず知っておきたいのは、矯正治療中は、スポーツや楽器演奏時に口の中を傷つけたり、装置が壊れたりするリスクが少なからずあるため、事前の対策が重要になるということです。
なぜなら、普段はない硬い装置が口の中に入ることで、外部からの衝撃や演奏時の唇の圧力が直接的・間接的に影響し、粘膜との間でトラブルが起きやすくなるからです。
ふとした瞬間の接触が思わぬ怪我につながる可能性もゼロではありません。
スポーツ別・楽器別に気をつけるポイント
では具体的にどのようなことに気をつければ良いでしょうか。
活動内容によって、注意すべき点は少しずつ異なります。
ここでは代表的なケースを見ていきましょう。
コンタクトスポーツ

バスケットボール、サッカー、ラグビー、柔道といった激しい接触が予想されるコンタクトスポーツでは、
口腔内を保護するマウスガードを装着が推奨されることがあります。
試合や練習中のアクシデントによる強い衝撃は、唇や頬の怪我はもちろん、矯正装置の破損や脱落、さらには歯そのものへの大きなダメージに直結する危険性が非常に高いためです。
守るものがない無防備な状態は、絶対に避けなければなりません。
市販のものもありますが、矯正中は歯並びが常に変化するため、歯科医院で自分の歯型や装置に合わせて作ってもらうオーダーメイドタイプがおすすめです。
ただし、対応しているかどうかは、歯科医院によって異なりますので問い合わせが必要です。
また、天神キュア矯正歯科は、マウスガードの作製は行っておりません。
希望される場合は、他の歯科医院にご相談いただくようお願い申し上げます。
管楽器の演奏

トランペットやクラリネットなどの管楽器、特に唇に強く押し当てる金管楽器の演奏では、最初のうちは唇への圧力や舌の動きに慣れが必要になるでしょう。
中でも歯の表側につけるワイヤー矯正の場合、唇の内側に直接触れるため、アンブシュア(演奏時の唇の形)やタンギング(舌の動き)に違和感をもたらしやすいからです。
矯正用ワックスで装置の突起をカバーしたり、少しずつ圧力をかけずに音を出す練習を重ねたりすることで、数週間から数ヶ月で慣れていくようです。
その他のスポーツ・楽器でのケース

水泳や陸上競技、ピアノや弦楽器など、口元への直接的な衝撃や圧力が少ない活動では、矯正治療による影響は比較的小さいと言えます。
もちろん、ギターやバイオリンを弾く際に矯正装置が直接影響することはありません。
水泳でも、ターンで壁に激突しない限りは、特に問題になることはないでしょう。
ただし、一つだけ知っておいてほしいのは、歯が動くことによる「噛み合わせの違和感」です。
これが、全身の力み具合やバランス感覚にほんの少しだけ影響を与える可能性はあります。
基本的には過度な心配は不要ですが、もし体の変化に気づいたら、焦らず「治療が進んでいるんだな」と前向きに捉え、新しい感覚に慣れていきましょう。
影響を少なく!矯正装置選びと調整の工夫

どんな装置を選ぶか、そしてどう歯科医師と連携するかが、部活との両立を成功させるためのポイントです。
もしスポーツや楽器演奏への影響を最小限にしたいと考えるなら、マウスピース型矯正(インビザラインなど)が良いでしょう。
マウスピース型の装置は、表面が滑らかで突起物がなく、そして何より自分で自由に取り外せるため、
ワイヤー矯正に比べて口の中を傷つけるリスクが低く、活動への影響を柔軟にコントロールしやすいからです。
例えば、大事な試合やコンクールの「その時だけ」一時的に取り外す、なんてことも可能です。
とはいえ、ワイヤー矯正がダメというわけではありません。歯の裏側に装置をつける「裏側矯正(舌側矯正)」を選べば、表側矯正のようなリスクを回避できます。
まずは、矯正治療を始める前のカウンセリングで、部活動についてできる限り具体的に伝えることが大切です。
種目、頻度、ポジション、大会のスケジュールまで詳しく話しましょう。
あなたに寄り添った治療計画を立ててくれるはずです。
演奏・運動中の応急ケア法

万全の準備をしていても、思わぬトラブルが起きる可能性はあります。
そんな時に慌てないための対処法を知っておきましょう。
装置が粘膜に当たって痛む場合は、矯正用ワックスを使って物理的に保護するのが効果的な応急処置です。
ワックスは、ブラケットやワイヤーの尖った部分をピンポイントで覆う粘土のようなもの。
これを貼り付けることで、粘膜との直接的な接触を防ぎ、刺激を和らげることができます。
使い方はとても簡単で、米粒くらいの大きさにワックスをちぎって指で丸め、痛みを感じる装置の部分にペタッと貼り付けます。
長時間の練習や試合の前には、予防としてあらかじめ痛くなりそうな場所に貼っておくのも賢い使い方です。
また、万が一、練習中や試合中に装置が破損したり外れたりした場合は、速やかにかかりつけの歯科医院へ連絡してください。
例えば、ブラケットが取れてしまった場合、清潔なティッシュなどに包んで失くさないように保管してください。
ワイヤーの端が飛び出して頬に突き刺さるような場合は、とても危険です。
自分で爪切りなどで切ろうとせず、飛び出たワイヤーの先端をワックスで丸く覆って粘膜を保護し、すぐに歯科医院に電話して状況を伝え、指示を仰ぎましょう。
事例紹介:矯正しながら部活動を続けた人のケース
実際に、矯正治療と部活動を見事に両立させたケースを見ていきましょう。
例えば、表側矯正をしながらバスケットボール部に所属している生徒さんの場合。
最初はやはり、激しい接触プレーで口の中を怪我しないか、という不安を口にする方がほとんどです。
小さな口内炎には矯正用ワックスでこまめに対応するなど、オンとオフを切り替えて対処することで、ほとんどの方が治療前と変わらないパフォーマンスを発揮しているようです。
また、マウスピース矯正を選んだ吹奏楽部の生徒さんのケースも見てみましょう。
特にフルートやクラリネットなど、唇への圧力が比較的少ない楽器では、演奏への影響はほとんど感じなかった、という感想が寄せられます。
とはいえ、新しいマウスピースに交換した直後の2〜3日は、歯が動く独特の痛みから少し吹きにくさを感じることもあるとのこと。
そうした場合は、大事なコンクールや発表会の直前に交換時期が重ならないよう、事前に歯科医師へ相談し、治療スケジュールを柔軟に調整してもらうといった工夫で、皆さん見事に乗り切っています。
まとめ:矯正を理由に「好き」を諦めないで!
歯列矯正と、スポーツや吹奏楽といった部活動との両立は十分に可能です。
実際に、大切な試合やコンクールの時期を考慮して調整タイミングをずらすなど、歯科医師と相談しながら治療計画を立て、学業や部活動に励んでいる方は少なくありません。
天神キュア矯正歯科では、患者様一人ひとりのライフスタイルにも配慮したご提案を心がけております。
部活動との両立に関するご不安も、まずはお気軽にご相談ください。
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