こんにちは(*^^*)
『天神歯科・矯正歯科』でございます(^o^)/
受け口(反対咬合)とは、上の歯よりも下の歯が前にでており、咬み合わせが正常でない「不正咬合」と呼ばれる歯並びです。
噛み合わせに大きな問題が生じていることから、日常生活において欠かすことのできない食事や会話に支障をきたすことがあります。
受け口の中には、下の歯がでているだけでなく、下顎が長い、または大きく見える方もいらっしゃいます;つД`)
このようなケースでは、顔貌のバランスが崩れることが多く、噛み合わせだけでなく見た目にも大きな影響を与えます。
今回は、受け口に加え顎が長いことに悩んでいる方に向け、その治療方法について詳しく解説いたします!!
受け口で顎が長いのはなぜ?
受け口で顎が長い場合、下顎が過度に発達している可能性があります( ゚Д゚)
これは、遺伝的な要因や成長過程での環境要因によって引き起こされることがほとんどです。
程度にもよりますが、このような場合には「顎変形症」と診断されることがあります。
顎変形症は、上顎や下顎の大きさや位置、形に異常がある状態をいい、顎が長いといった症状のほか、
顎が大きく突き出ている、顎の輪郭が歪んでいるなど、骨格に起因した審美的な問題が生じやすい点が特徴です。
このように顎骨に何らかの問題が生じ、顎が長いなどの症状がある場合、
横顔や正面から見たときに顔のバランスが崩れてしまうことが多々あります(;´・ω・)
見た目に及ぼす影響が大きいことから、自信を喪失してしまったり心理的なストレスを感じてしまったりすることも少なくありません( ;∀;)
特に、下顎が長い症状は周囲から見て目立ちやすいため、社会的な不安を引き起こすことも多いでしょう。
しかし、顎が長いなどの症状が見られる顎変形症は、見た目だけでなく以下のような機能的な特徴も問題とされています。
咬み合わせの異常
顎骨に問題がある場合、正常な咬み合わせでないことが多いため、食べ物をしっかりと噛み砕くのが難しくなります。
これにより、消化不良や咀嚼時の不快感などに加え、上下の歯が均等に噛み合わせないことで、歯の磨耗や歯周病、破折などのリスクが高まります。
発音障害
顎が通常よりも長い受け口は、発音の際に舌の動きが制限されやすいことから、
サ行やタ行など特定の音を発音するのが難しくなることがあります。
このような発音障害は、職場や学校において人前で話す際にも大きな影響を及ぼし、コミュニケーションを含む社交的な能力の低下にも繋がりかねません(-_-;)
顎関節症
噛み合わせに異常が生じていると、顎の関節に過度な負担がかかることから、「顎関節症」を引き起こすことがあります。
顎関節症は、顎の痛みや口の開閉時の異音などが生じる症状です。
顎関節症から間接的に、頭痛や肩こりが生じる方も稀にいらっしゃいます(+_+)
上記のように、顎にも問題が生じている受け口の場合、
見た目はもちろん機能的な問題も引き起こしやすいため、矯正歯科医など専門家による診断と治療が必要です。
顎の長さは矯正で治せる?
結論から言うと、顎が通常よりも長い受け口の場合、歯ではなく顎骨に問題があることから、
歯だけを動かす通常の歯列矯正だけでは見た目や噛み合わせ問題を改善することが困難です(;´・ω・)
このような骨格的な異常があるケースで推奨されるのが、外科手術を含む「外科的矯正治療」です。
通常の矯正治療に加え、外科手術で顎の骨切りを行い、歯並びや噛み合わせ、顔貌の問題を改善します。
下顎が大きく突き出ていたり、顎が長いといった重度の骨格的な受け口が見られる場合には、この矯正治療と外科手術の併用が効果的な治療方法となります。
顎変形症と診断された場合、指定の医療機関においてこの外科的矯正手術を保険適応で受けることが可能です。
保険適応の場合、保険のルールに従い以下の流れで治療を進行します。
- 術前矯正で歯をある程度並べる
- 外科手術で顎骨の位置や大きさを整える
- 術後矯正で噛み合わせや歯並びの最終的な調整をする
- 装置を除去して保定装置(リテーナー)を装着し、保定期間へ移行する
治療期間は個人差があるものの、途中で外科手術を挟むため通常の矯正治療よりも長期間になることが多く、3年前後が一般的です。
顎骨に直接アプローチする外科的矯正治療は、骨格的な受け口のある方にとって噛み合わせや外見を改善できる効果的な治療ではありますが、
保険適応で治療を受ける場合に以下の点に注意が必要になります(+_+)
- 顎変形症と診断された場合にのみ保険が適用される
- 指定された医療機関で治療を受ける必要がある
- 原則表側のワイヤー矯正装置(マルチブラケット装置)を使用
- 手術をする大学病院によってはオペのタイミングが遅れることがある
近年では、最初に外科手術を行い、その後は通常の歯列矯正と同じように進行する「サージェリーファーストアプローチ」も、
骨格的な不正咬合に悩む方の選択肢の一つとして広がっています。
根本的な治療方法としては保険適用の治療とあまり違いはありませんが、一番初めに手術を行うことで治療期間の短縮が期待できることや、
オペによる見た目の改善が早いこと、裏側矯正(舌側矯正)など目立ちにくい装置も使用できる点が大きなメリットとされています!
ただ、サージェリーファーストアプローチの場合、保険が適用されない自費治療となるため、
歯列矯正と外科矯正を合わせて200〜300万円かかることもあり、治療費が高額となることが大きなデメリットです;つД`)
保険適応の「外科的矯正治療」、保険適応外の「サージェリーファーストアプローチ」は、
外科手術におけるリスクは多少あるものの、いずれの治療においても骨格的な問題を含む受け口の場合には非常に効果的な治療となります。
治療をする際には、矯正歯科医による診断結果とアドバイスをしっかりと理解し、ご自身にとって適切な治療方法を選ぶようにしましょう( ´∀`)bグッ!
どうしても外科手術をしたくない場合は?
骨格に問題がある場合、先ほどご説明した外科的矯正治療が推奨されますが、
骨格的な問題が軽度から中度の場合、矯正治療によって歯並びだけをある程度改善することは可能です。
ただ、顎の形状や長さ自体の改善は期待できません。
また、外科手術を伴わない矯正治療を受ける場合、顎変形症と診断されていても保険は適用されないため、全額自己負担での治療となります。
治療においては、表側矯正をはじめ裏側矯正(舌側矯正)やマウスピース型矯正など、
症状やご自身のライフスタイルに合わせた矯正装置を使用できます。
歯を正しい位置に移動させることで、歯並びや噛み合わせの問題を軽減することが大きな治療目標です。
ただし、骨格的な問題が生じている場合には、噛み合わせや歯並び、見た目の改善に限度があるため、妥協的な治療となることも少なくありません。
治療により必ずしも満足のいく結果となるとは限らないため、各治療のリスクを担当医からしっかりと聞き、
ご自身の悩みが歯列矯正のみで改善できるのかを必ず理解して、治療方法を選択しましょう!
まとめ
顎が通常よりも長かったり、大きく突き出していたりと、骨格的な受け口が生じている場合、
通常の矯正治療だけで見た目や機能的な問題を改善することが難しい傾向にあります。
このように、顎変形症に起因する受け口と診断された場合には、外科手術と歯列矯正を併用する治療により、顔貌や噛み合わせの問題を改善することが可能です!
現在顎の長さと受け口でお悩みの方は、まず矯正歯科にてカウンセリングや検査、診断を受け、ご自身にとってどのような治療が適しているのかを確認しましょう(^^♪
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