こんにちは!
『天神歯科・矯正歯科』でございます(^o^)/
矯正治療はいつから始めるのがいいか(。´・ω・)?
費用も含めて悩む方が多いのではないでしょうか。
小さい頃から始めるのは本人の負担になるし虫歯のリスクが心配など不安は尽きないと思います。
その中でも今回は反対咬合とも言われる受け口について、矯正開始時期のベストなタイミングについてお話していきたいと思います!!
もしかするとみなさんが思っている受け口とは少し違うかもしれないので、最後まで目を通していただけたらと思います(*^^*)
目次
受け口ってどんな状態?
反対咬合とも呼ばれる受け口は、本来の噛み合わせとは反対に下の前歯が上の前歯より前に出ている状態をいいます。
奥歯で上下の歯を噛み合わせた時、上の前歯がやや前に出ているのが正常になります。
受け口でも症状はさまざまで、前歯が全て反対になっていたり前歯で噛み切ることが出来ないほどのズレがある重症なものや、2〜3本が反対になっている軽度なものまであります。
また、前歯の噛み合わせから正常に見えても、糸切り歯から後方の歯も含めて総合的に判断するため本人や親御さんが気づかない隠れ受け口と呼ばれるものもあります( ゚Д゚)
いずれも、歯医者に定期的に通い検診を受けていれば早期に発見することができます!
受け口の原因
先天的要因
両親のどちらかが受け口の場合、お子さんも同じような症状が出る可能性があります。
必ず似るということはありませんが、歯が生えそろってきたらよく観察してあげてください。
また、生まれながらにして上顎の成長が悪かったり下顎の成長が過剰である場合も受け口の原因になります。
後天的要因
子供の頃の顎の骨は成長過程にあり柔らかいため、口元の癖によって変化します。
例えば、唇を吸い込むような癖や頬杖、舌を下の歯に押し付ける癖があると受け口の原因になります。
さらに、関係がなさそうに見られる口呼吸も原因となります。
常に口を開けている状態は舌が下がり気道が塞がり呼吸しづらくなります(-_-;)
すると無意識に下顎を前に突き出し気道を確保するのです。
後天的要因を知っていれば癖に気づいた時に改善することは可能ですが、
癖を治すことはなかなか難しく、ましてや小さなお子さんであれば言い聞かせることは大変です(;´・ω・)
一気に治そうとするのではなく、なぜいけないのかを伝えて徐々に癖を改善していくようにしましょう。
受け口の治療法
受け口の治療法は大人と子供で変わってきます。
ここでいう子供とは永久歯が生えそろっていないことをいい、顎の成長段階でもあります。
さらに、受け口の原因が歯に問題があるのか顎の骨格にあるのかによって治療法が違ってくるので、以下で説明していきたいと思います。
子供の受け口治療
♢リンガルアーチ
歯の裏側にワイヤーを通して前に押し出し歯を動かします。
専門医が取り外しを行うため、自宅では親御さんが口の中のケアを行って観察してあげることが必要です!
♢チンキャップ
顎から頭のてっぺんまでゴムバンドをかけて、下顎の成長を抑制する装置です。
口の中からではなく、外からアプローチをかけて矯正するため効果を疑問に思う方もいます。
しかし、顎の成長期である9〜16歳くらいの子供が使用して受け口が治ったという報告をいくつも受けています。
♢マウスピース型装置
マウスピース型矯正装置は比較的軽度の症例に使用します。
また、歯並びの改善を目的としているため、骨格が問題で受け口になってしまった人には適用しません。
歯型をとり個々に合ったマウスピースを作成し、毎日決まった時間装着することで歯を動かしていきます。
♢ムーシールド
3歳から使用可能な取り外し可能な装置で、主に夜間の就寝中に装着します。
ムーシールドを装着することで舌や口周りの筋肉を徐々に鍛え、受け口の改善をはかります。
♢フェイシャルマスク
額と下顎に装置をつけて、下顎を動かす動作で上顎を前に押し出し成長を促します。
見た目は目立ちますが自宅や就寝時に使うため問題ありません。永久歯に生え変わる7〜14歳頃に使用し、1日12時間以上の装着が必要です。
大人の受け口治療
♢マウスピース型矯正
子供と同様に、マウスピースでの治療は軽度の症例に適用します。
どこまでが適用範囲内であるかはそれぞれ専門医の見解によって違ってくるため、メリットデメリットを理解した上でよく相談して決めるようにしましょう( ´∀`)bグッ!
♢ワイヤー矯正
マウスピース型矯正では改善できない、重度の受け口の場合はワイヤー矯正を行います。
固定式のブラケットと呼ばれるボタンを歯の表面につけ、そこにワイヤーを通して力を加えて歯を移動させます。
♢外科手術
すでに顎の成長が止まっている大人は、顎の問題で受け口になっている場合は外科手術が必要になります。
子供の場合は過成長を抑制したり、反対に促したりができますが大人の場合はそれらの治療は効果がありません(-_-;)
そのため、顎の骨を削って後ろに下げる手術を行います。
怖く感じるかもしれませんが、外科的矯正治療としてはいくつもの症例があるほどの主流な方法です(*’ω’*)
治療開始の最適な時期
前置きが長くなってしまいましたが、以上の説明をご理解いただいた上で今回の本題である受け口の治療を開始するベストなタイミングについてお話していきます。
正直いうと、ベストなタイミングを判断するのは難しく矯正専門医によっても考え方が違うのが実際のところです。
最も多く聞かれるのが、受け口の治療は早い方がいいという意見です。
その理由は、成長過程であれば顎の骨が柔らかく効果が出やすいという点です。
また、顎の成長を誘導できるのは子供の間だけであるため大人よりも治療の選択肢が増えます。
さらに、幼少期の癖によるものであれば早期に癖を発見し改善することは長年悪習癖を続けてきた大人よりも容易になります。
しかし、言い換えれば効果が出やすい治療であれば後戻りもしやすいこと、
そして癖を治すことができなければまた元通りになってしまうともいえるのです( ;∀;)
これらのことをふまえ、子供が治療をするベストなタイミングは永久歯に生え変わる6〜8歳頃だといえます。
生え変わり時期は骨格の調整を利用しやすく、装置や癖を改善するためには本人の協力が大前提になります。
そのため、小学校低学年の時期であれば協力も得やすいと考えるからです。
反対に、生え変わりの前に受け口の症状が気になる時は少し様子を見てもいいでしょう。
というのも、永久歯に生え変わったら受け口が治ったというケースもあるからです。
このように、ベストなタイミングは6〜8歳というのが多く聞かれる意見ですが、
お子さんがこの時期を過ぎてしまっているからといって焦ることはありません。
治療はいつからでも開始できます(*^^*)
受け口を放置するとどうなる?
では、なかなか治療に踏み切る決心がつかない。
困っていないしこのままではいけないのか?
という疑問についても少しお話させていただきます。
受け口の場合、前歯が噛み合わず奥歯だけが噛んでいる状態になります。
その状態が何十年も続けば奥歯へ負担がかかり歯周病や虫歯の原因になります。
さらに、歯だけではなく顎への負担もかかることから顎関節症にもかかりやすくなります。
また、正常な位置で噛むことができなければ咀嚼機能の低下にもなります。
若い時は筋力もありさほど気にならないかもしれませんが、年齢とともに咀嚼力が落ちればより一層噛むことができなくなります。
噛むことが難しくなれば胃腸への負担もかかり、食事メニューにも制限が出てきてしまいます。
他にも発音がしずらかったり、見た目へのコンプレックスになってしまったりと問題点が挙げられます。
大人でも治療開始することは十分可能です。
ひとつでも当てはまるところがあり、気になっているのであればまずは専門医に相談してみることをおすすめします!
今回はテーマを絞って受け口の治療時期についてお伝えしました(^o^)/
コンプレックスを治すことは人生を変える力を持っていますが、歯列矯正とは見た目の改善だけではありません。
歯としての機能を正しく発揮させることは精神面にも大きな影響を与えています。
治療を理解し、しっかり向き合えば一生ものの財産になるはずです(*^^*)