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受け口の矯正に用いるリンガルアーチとは?


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こんにちは(*‘∀‘)
『天神歯科・矯正歯科』でございます!

みなさんは、受け口の矯正治療がどんな治療かご存じですか?
矯正と聞くとワイヤー矯正やマウスピース型矯正を想像される方も多いでしょう。
しかし矯正治療の種類はそれだけに限らず、適した年齢層や口元の状態、
患者さまの生活環境などを鑑みて、治療法を決めていく必要があります。

今回紹介する矯正方法は、受け口の矯正に用いられる「リンガルアーチ」です。
初めて耳にされた方も多いかもしれませんが、リンガルアーチは受け口治療にかかせない治療法の1つとして知られています。
今回は、リンガルアーチがどのような治療法なのかを紹介するとともに、メリットやデメリットついても触れていきたいと思います。
ぜひ、最後までお読みください!!

受け口の特徴と種類

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受け口とは、歯を噛み合わせたときに下あごが上あごより前へ出ている状態のことです。
噛み合わせが反対であることから「反対咬合」「下顎前突」などともいわれています。
受け口は「歯並びが乱れているタイプの受け口」と「あごの骨の異常から生じる受け口」の2種類があります。
歯並びの乱れが原因の場合は矯正治療を進めますが、骨格的な問題が原因の場合は外科手術をおこなうことが一般的です。

受け口の主な原因

受け口には先天性と後天性の原因があり、それぞれ内容が異なります。
主な原因は以下の通りです。

受け口の原因①「遺伝」

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遺伝は先天性要因です。
親が受け口の場合、子どもにも受け継がれる可能性があるといわれています。
遺伝要素は、歯の大きさや形、骨格です。
歯並び自体は遺伝しませんが、大きさや形を受け継ぐことで結果的に歯並びに影響が出てしまいます( ;∀;)

受け口の原因②「骨格の発育過剰や発育不全」

下あごの発育が過剰に進むことで受け口を引き起こします。
また、下あごに問題がなくても上あごの発育不全が原因で、相対的に受け口になるパターンもあります。
どちらも先天性であり骨格的な問題が原因です。

受け口の原因③「口まわりの癖」

幼少期において指しゃぶりや爪噛み、吸唇癖、頬杖など日常生活における悪習慣も受け口の原因です。
特に舌が正常の位置よりも低くなる「低位舌」になると、舌が前歯を押し付けるようになり受け口を引き起こしやすいといわれています。
口まわりの癖は、生まれつき異常がなくても後天的に受け口になる可能性が高いことから注意が必要です(+o+)

矯正治療法「リンガルアーチ」とは

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リンガルアーチは「舌側弧線装置」とも呼ばれており、歯の裏側に装着する矯正治療です。
左右の奥歯に金属製のワイヤーバンドを固定し、さらにアーチ状のワイヤーを歯の裏側全体に沿って取り付けます。
ワイヤーの力によって歯の裏側に圧力を加えながら歯を正しい位置に移動させることが目的です。
ほかにもリンガルアーチには以下のような目的があります。

リンガルアーチの目的①「歯が抜けた隙間を調整する」

永久歯が生える前に早期に乳歯が抜けてしまった場合、もともとある奥歯が前へ傾斜移動してしまいやすい状態になることがあります。
もし歯が傾斜してしまうと、永久歯が生えるスペースが無くなり、キレイに生えてこない可能性や生えることなく骨に埋まった状態になる場合もあるのです。
そこで永久歯が正しい位置に生えるように、リンガルアーチを装着して歯の移動を防止します。

リンガルアーチの目的②「歯の移動を手助けする固定源」

「数本だけを移動させたい」など、対象の歯のみを動かしたい場合もリンガルアーチが活躍します。
その場合、リンガルアーチは固定源となり対象歯に集中的に力をかけるような役割を担うのです。
歯の移動だけにかぎらず、歯の向きや位置を変えることもできるため非常に使い勝手のいい装置だといえるでしょう。

リンガルアーチの目的③「受け口の改善」

リンガルアーチは、もちろん受け口の改善にも効果的です。
先程も述べたように、リンガルアーチはワイヤーを歯の裏側に装着していきます。
後方から前方にかけて力をかけていき、歯を押し付けるように移動させていくのです。
かける力の方向や強さを調整しながら歯の位置を修正していき、正しい位置へもっていきます。
ほかにもリンガルアーチは、正しい噛み合わせに修正することも可能です。
噛み合わせがよくない場合、リンガルアーチを装着することで正しい咬合関係に修正します。
このようにリンガルアーチは歯並びだけにとどまらず、あごの発達まで調整できることから受け口の改善に使用されているのです!!

リンガルアーチが適応される時期はいつから?

受け口の改善に効果が高いリンガルアーチですが、適応される時期はいつからなのでしょうか。
実は、子どもの矯正は乳歯から永久歯の生え変わりの時期を目安に治療段階が設けられています。
それが「第1期治療」と「第2期治療」です。
リンガルアーチは主に第1期治療に用いられますが、ここでは2つの治療時期の内容を紹介します。

第1期治療(3歳~12歳頃)

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第1期治療の目的は、あごの骨のバランスを整えることです。
この時期に、あごを整えてキレイな歯並びを得るために適切なスペースを確保していきます。
リンガルアーチも同じ目的であることから第1期治療に用いられるのです。
また、対象年齢は乳歯や永久歯が混在する3~12歳頃が該当します。

第2期治療(12歳~成人)

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第2期治療は、すべて永久歯が生え揃ってからおこなう治療を指します。
目的は、生え揃った永久歯の歯並びや噛み合わせを改善することであることから、いわゆる「成人矯正」と同じ内容です。
骨格に問題ないと判断された場合は、第1期治療をせずに第2期治療から始めるケースもあります。
しかしながら「第1期治療であごのバランスを整えて、第2期治療で歯並びを整える」という、
この治療段階は基本的にセットでおこなうことが多いと理解しておくといいでしょう(`・ω・´)

リンガルアーチのメリットとデメリット

では、リンガルアーチを活用することで起こるメリットやデメリットはどんなものがあるのでしょうか?
それぞれ詳しくみていきましょう。

メリット①「裏側固定なので矯正していることがバレにくい」

リンガルアーチは歯の裏側に装着するため、表から装置が見えることはありません。
そのため周囲から矯正していることがバレにくいというメリットがあります。
「他人に矯正していることを知られたくない」方でも安心して治療することが可能です。

メリット②「乳歯と永久歯の生え変わり時期でも治療できる」

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リンガルアーチのメリットは、生え変わりの時期でも矯正できる点でしょう。
保護者のなかには「生え変わりの時期は矯正治療ができないのでは…」とお考えの方もいます。
ですが、リンガルアーチは生え変わりの時期にこそ向いている治療です。
永久歯がキレイに生えるように適切なスペース確保をする土台づくりとして、リンガルアーチが活躍します。

メリット③「治療時間が比較的短い」

リンガルアーチの装置は、作りが複雑ではないことから簡単に微調整が可能です。
そのため治療時間も短いことから、負担軽減にもなるでしょう。
また、それほど不快感がない面もメリットだといえます。

デメリット①「歯磨きが難しい」

歯の裏側に装置を固定しているため、隅々まで歯磨きするのは困難です。
特に生え変わりの時期は磨き残しも多くなることから、保護者の方による仕上げ磨きは必須でしょう。
成人の場合も虫歯や歯周病に注意しなくてはいけません。

デメリット②「食べ物に気をつける必要がある」

基本的に食べ物の制限はありませんが、固い物やくっつきやすい物は控えるようお願いしています。
どちらも装置が壊れる可能性が高いことから、固い食べ物は小さく切るなど対処しておくと安心です。

デメリット③「装着直後は痛みが出やすい」

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特定の歯に力を加える必要があることから、リンガルアーチを装着した直後は痛みが出やすい傾向にあります。
また、違和感や痛みがあると何気なく舌で装置を触ってしまい、傷つけることもあるため注意してください。

受け口で悩まれる方は、当院までお気軽にご相談ください

リンガルアーチは、さまざまな目的に応用しているだけではなく、受け口の治療に非常に有効な治療法です。
また、「矯正したいけど目立つ装置をつけたくない」という方にも安心してお使いいただくことができます。
成人矯正の場合でもリンガルアーチは適応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください(*´▽`*)
当院では、丁寧なカウンセリングと治療法のご提案をさせていただきます。
みなさまからのご予約を心よりお待ちしております。
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