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「補綴のやりかえは今すぐ行ってもいいですか?」
みなさま、こんにちは!
天神キュア矯正歯科です。
矯正治療を検討されている方から「被せ物などの補綴治療を、矯正前に行っても大丈夫ですか?」というご質問をいただくことがあります。
見た目や噛む機能を早く整えたいと考えるのは自然なことですが、補綴治療と矯正治療はお互いに影響を与えることがあるため、適切なタイミングを見極めることが大切です。
この記事では、矯正治療と補綴治療にはどのような影響があるのか、また、それぞれの治療のタイミングについて解説します。
患者様から多いご質問と当院の見解
患者様から「補綴のやりかえは、矯正前に行っても大丈夫ですか?」というご質問を多くいただくことがあります。
当院の見解としては、基本的には矯正治療が完了した後に補綴を行うことをおすすめします。
これは、矯正によって歯の位置関係や噛み合わせが変わるため、矯正前に補綴治療をしてしまうと作り直しが必要になるリスクがあるからです。
ただし、症例によっては矯正前に補綴が適しているケースもあるため、診断時に患者様お一人おひとりに合わせた適切なタイミングをご説明しています。
なぜ補綴は矯正後のほうが望ましいのか?
歯列の変化により補綴物が合わなくなることもある
矯正治療では、歯の位置を動かして歯列や噛み合わせを整えます。
そのため、治療中に被せ物などの補綴物を作り直してしまうと、治療の進行に伴って高さや角度が合わなくなるリスクがあります。
特に補綴物は、噛み合わせや歯列のバランスに合わせて精密に作られているため、わずかなズレでも違和感が出やすく、再調整や再製作が必要になるケースもあります。
長期的に見ても、補綴物の安定性を保つためには、矯正治療完了後に作る方が望ましいと言えます。
咬合やバランスを整えてから仕上げる方が正確・精度が高い
矯正治療で歯並びや噛み合わせを整えた後に補綴を行うことで、適切な形態、高さ、角度を反映した補綴物を製作できます。
結果として、噛む機能の回復にもつながり、補綴物の耐久性も高まります。
まず矯正で歯列を正しい位置に整えてから補綴治療を行うと、長持ちしやすく精度の高い仕上がりが期待できます。
見た目の仕上がり・審美性が良い
歯の位置や角度、噛み合わせが適切に整っていると、補綴物を周囲の歯と自然に調和させることができ、審美的に違和感のない仕上がりになります。
特に前歯など審美性が重視される部位では、歯列全体のバランスを整えてから補綴を行うことで、より自然で美しい口元を実現できます。
矯正と補綴はどう関係し合うのか
被せ物や差し歯などの補綴物は、歯の位置や噛み合わせに合わせて精密に作られています。
しかし、矯正治療では歯の位置を動かして噛み合わせを整えるため、先に補綴物の作り直しを進めてしまうと、矯正の過程で高さや角度が合わなくなるリスクがあります。
その結果、作り直しが必要になるケースも少なくありません。
そのため、多くの場合は矯正治療を先に行い、その上で補綴物を作る方が、より精密で長持ちする仕上がりが期待できます。
例外的に補綴を先に行うケースとは?
虫歯や歯の破折で機能を優先すべきとき
大きな虫歯や歯の破折がある場合、放置すると周囲の歯列が乱れたり、痛みや知覚過敏が悪化する可能性があります。
噛む機能に大きな影響を与えるケースでは、矯正治療を始める前に補綴治療を優先することがあります。
まずは根管治療や被せ物で歯を保護し、仮歯を装着することで噛む機能を一時的に回復させます。
口腔内の状態を安定させた後に矯正治療を進めることで、安全でスムーズな治療計画を立てることができます。
見た目や機能を保つための仮補綴と矯正後の最終補綴
見た目を早く整えたい場合や、欠けた歯が原因で日常生活に支障がある場合は、仮の補綴物を使用して一時的に対応することがあります。
仮補綴を使えば、矯正治療を妨げずに見た目や機能を一定レベルまで回復できます。
最終的な補綴は矯正後に行うのが理想です。
この方法であれば、治療の進行をスムーズに保ちながら、見た目と機能の両立を実現できます。
補綴と矯正を両立させるための大事なポイント
診断時に全体の治療計画を確認することが重要
矯正治療で歯を動かす場合、その計画を踏まえて補綴を行う必要があります。
治療前の診断では、歯列全体のバランスや噛み合わせを丁寧に確認し、補綴を行う適切なタイミングを早い段階で計画することが重要です。
矯正治療と補綴治療をそれぞれ別の歯科医師が担当する場合でも、事前に情報を共有して連携を取ることで、治療方針が明確になり、スムーズに進めやすくなります。
希望をしっかり伝えることも大切
治療を進めるうえで、事前にご希望をお聞かせいただくことはとても重要です。
見た目を重視したい方や、痛みをなるべく少なくしたい方、金属アレルギーがある方などは、ぜひ事前にお伝えください。
患者様のご要望を反映した治療計画を立てることで、納得のいく仕上がりにつながります。
矯正前に知っておきたい補綴治療のチェック項目
①補綴物の状態を確認
被せ物や詰め物は、時間の経過とともに少しずつ劣化していき、気づかないうちに内部で二次的な虫歯が進行していることもあります。
また、補綴物が緩んで外れやすくなっているケースもあるため、矯正治療を始める前に状態をしっかり確認しておくことが大切です。
②虫歯や歯周病などのトラブルがないかを事前にチェック
矯正中は装置がつくことで清掃性が低下しやすく、虫歯や歯周病が進行するリスクがあります。
治療前に問題があれば早めに処置しておくと安心です。
③補綴物の素材(金属・セラミック・ジルコニアなど)を把握
補綴物の素材は、ブラケットなどの矯正装置の接着のしにくさに影響することがあるため、事前に確認して矯正歯科に共有することが大切です。
④仮歯で一時対応が必要なケースの確認
矯正中は歯を移動させる過程で、必要に応じて仮歯で一時的に対応することで、見た目や機能を保ちながら治療を進められます。
事前に仮歯が必要かどうか確認しておくと、安心して矯正治療を受けられます。
⑤最終的に作り直しをする予定の確認
現在入っている補綴物がある方は、矯正治療前に最終的に作り直す必要があるかどうかを歯科医師に確認しましょう。
矯正中は歯並びが変わるため、補綴物が合わなくなるケースがあります。
歯科医師と相談し、作り直しの時期や素材を把握しておくことで、治療をスムーズに進められます。
「今すぐ補綴したい」という方へ
すぐに処置するべきか診断で判断される内容とは
「すぐに補綴をやりかえたい」とお考えの場合も、まずは歯科医師による診断が必要です。
補綴物を作り直す際には、咬合干渉(噛み合わせの不具合)の有無、歯列の安定性、そして矯正治療の方針などを総合的に確認する必要があります。
これらの要素を精密に評価したうえで、補綴治療を今行うべきか、それとも矯正治療を優先すべきかを判断します。
診断をきちんと受けることで、理想に近い仕上がりを目指せます。
先に補綴治療して後悔しないために
矯正治療の前に補綴をやりかえてしまうと、再製作が必要になるケースがあります。
その結果、時間も費用も余計にかかってしまう可能性があります。
こうしたリスクを避けるためには、矯正と補綴の治療計画を事前にしっかり把握し、最適なタイミングを見極めることが大切です。
矯正と補綴を両立させるには、早い段階で歯科医師と相談し、長期的な視点で治療を進めることが重要です。
補綴のやりかえは「タイミング」がすべて
補綴の作り直しは、基本的には矯正治療が完了してから行うのが望ましいですが、
大きな虫歯や歯の破折がある場合、症状によっては矯正治療を始める前に仮の補綴物を入れて対応するケースがあります。
大切なのは、矯正と補綴の関係を正しく理解し、適切なタイミングで治療を進めることです。
十分な計画を立てずに補綴治療を先に行ってしまうと、補綴物が合わなくなり、再製作が必要となることがあります。
これにより、時間や費用が余計にかかるリスクもあるため、注意が必要です。治療を始める前には、必ず歯科医師と相談しながら、長期的に健康で美しい口元を目指しましょう。
矯正治療をご検討の方は、ぜひ天神キュア矯正歯科のカウンセリングへお気軽にご相談ください。
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