「歯並びはきれいにしたいけど、矯正したらほうれい線が深くなるって本当?」
「抜歯が必要って言われたけど、口元が下がりすぎて老け顔になったらどうしよう」
こんな不安はありませんか?
せっかく勇気を出して矯正治療を検討しているのに、たるみやしわのリスクを考えると、ためらってしまいますよね。
そこで記事では、矯正治療で口元が変化するように見えるのか、予防・対策法まで紹介します。
口元のたるみ・しわが生じるメカニズム

たるみやしわを理解するためには、まず顔の構造を知ることが大切です。
口元の若々しさは、「表情筋」「皮膚の弾力性」「土台となる骨格」という3つが絶妙なバランスで支え合って保たれています。
口の周りを囲む「口輪筋(こうりんきん)」や、口角を上に引き上げる「大頬骨筋(だいきょうこつきん)」などが、ハリのある表情を作っています。
これらの筋肉が運動不足で衰えると、重力に負けて皮膚を支えきれなくなり、たるみやほうれい線として現れてくるのです。
さらに、加齢によって皮膚内部のコラーゲンやエラスチンといった、肌のハリを保つバネのような成分が減少することも弾力低下に拍車をかけます。
矯正治療が口元の表情に与える影響

「じゃあ、矯正治療をすると表情筋が衰えてたるむの?」と心配になるかもしれませんね。
実のところ、矯正治療自体が、たるみやしわの直接的な原因になることは稀です。
しかし、歯の移動に伴う口元の骨格変化や、それに伴う皮膚のバランス変化が見た目の印象に影響を与える可能性はあります。
特に、出っ歯や口ゴボといった症例で、歯を並べるスペースを作るために抜歯を伴う矯正を行った場合、前歯が大きく後ろに下がります。
これにより、これまで前方に張り出していた歯によってピンと支えられていた唇や皮膚に、ほんの少し「ゆとり」が生まれることがあります。
この皮膚の余りが、ほうれい線が深くなったように感じさせる要因の一つと考えられているのです。
もちろん、これはすべての人に起こるわけではなく、もともとの骨格、歯の移動量によって現れ方には差があります。
見た目変化を抑える治療設計

では、どうすれば見た目の変化を避け、理想の口元を手に入れられるのでしょうか。
その答えは、治療を始める前の精密診断と歯科医師との間のゴールのすり合わせにあります。
矯正歯科では、顔全体のバランスを考慮して治療計画を立てていきます。
そのために、「セファログラム(頭部X線規格写真)」と呼ばれる、顔の骨格を把握するレントゲン撮影や3Dシミュレーションなどを用います。
これにより、歯がどう変化するかを予測することが可能です。このデータに基づいて、抜歯の必要性や前歯を動かす量などを決定します。
事前のカウンセリングでは、あなたの希望を遠慮なく伝えることが大切です。
例えば「出っ歯は治したいけれど、口元が引っ込みすぎるのは不安」といった悩みをお話しいただくことで、専門的な視点からゴールを一緒に見つけてくれるでしょう。
治療後の姿をしっかりと共有することで、納得のいく結果へとつながります。
スキンケア・筋トレでできるたるみやしわの予防法
矯正中は、自身でできることもたくさんあります。
特に、表情筋トレーニングと保湿ケアは、口元のたるみやしわを予防する上で効果的です。
表情筋トレーニングで顔の内側からアプローチ

装置を装着している期間は、口の動きが少し制限されたり、食事の際に柔らかいものを選んだりすることが増え、口周りの筋肉を使う機会が減りがちです。
特に、唇の周りをドーナツのように囲んでいる「口輪筋」は、多くの表情筋と連結している重要な部分。
ここを鍛えることで皮膚のハリを支えることにつながります。
そこでおすすめしたいのが、「あいうべ体操」です。
これは口周りの筋肉だけでなく、舌の筋肉(舌筋)までしっかり動かすトレーニング。
表情筋全体をバランスよく刺激し、舌を正しい位置に保つことで、すっきりとしたフェイスラインを目指せます。
【あいうべ体操のやり方】
- 「あー」と喉の奥が見えるくらい口を大きく開きます。
- 「いー」と口を真横に大きく広げ、口角をしっかり引き上げます。
- 「うー」と唇をタコのように思い切り前に突き出します。
- 「べー」と舌をあごの先につけるようなイメージで、下へ思い切り伸ばします。
この1〜4の動きを1セットとして、1日30セットを目安に続けてみましょう。
声は出さなくても大丈夫。少し大げさなくらいに、一つひとつの動きをゆっくり丁寧に行うのがポイントです。
保湿ケアで肌の外側からアプローチ

保湿成分(セラミドやヒアルロン酸など)が含まれた化粧水やクリームで、肌に十分な水分と油分を与えましょう。
ほうれい線が気になる部分には、指の腹で優しく引き上げるように美容液をなじませるのも良い方法です。
摩擦は肌への負担となるため、ゴシゴシこすらないように心がけてくださいね。
併用治療オプション(ヒアルロン酸・筋弛緩作用のある製剤を注入など)との関係性

「矯正で歯並びは完璧になったけど、あと少しだけほうれい線が気になる」そんな時には、美容医療を組み合わせるという選択肢もあります。
ヒアルロン酸や筋弛緩作用のある製剤を注入といった治療は、皮膚のボリュームを補ったり、筋肉の働きを調整してしわを目立たなくしたりできます。
ただし、重要なのは「タイミング」です。
例えば、矯正治療の真っ最中にヒアルロン酸を注入してしまうと、歯の移動によって口元の形がさらに変化し、仕上がりが不自然になってしまう可能性があります。
一般的には、矯正治療が完了し、保定期間に入って歯並びが安定してから、美容医療を検討するのがベストなタイミングとされています。
もし併用を考えるのであれば、必ず矯正を担当している歯科医師と美容皮膚科の医師の両方に相談しましょう。
症例・比較例紹介
ここでは、代表的な歯並びのタイプ別に、矯正治療を行うことでどのような変化が期待できるのかを解説します。
パターン1:前歯の突出感(出っ歯など)が気になる場合

出っ歯は、前歯が前に出ていることで口が閉じにくかったり、無理に閉じようとして顎に梅干しのようなシワが寄ってしまったりすることがあります。
横顔のバランスを見ても、唇が突出して見える傾向にあります。
このような場合、矯正治療で前歯を適切な位置に動かすことで、口元の突出感が解消され、自然に口を閉じられるようになります。
これに伴い、顎周りの筋肉の緊張が和らぎ、梅干しじわが目立たなくなることも期待できます。
パターン2:歯並びの凹凸(ガタガタなど)が気になる場合

歯が重なり合って生えていると、唇のラインが歪んで見えたり、歯が作る影がほうれい線を実際よりも深く見せたりする原因になることがあります。
矯正治療で歯並びを整え、きれいなアーチを作ることで、唇のラインがなめらかになり、口元全体の調和がとれます。
口元の不要な影がなくなり、ほうれい線の印象が明るくなることも少なくありません。
機能+審美+表情バランスを整える矯正を

矯正治療は、口元の機能、審美性、顔全体の表情バランスを改善できる治療です。
「矯正で老け顔になる」という噂は、主に抜歯を伴う症例で、歯が後ろに下がることで口元の皮膚にわずかなゆとりが生じ、ほうれい線が深くなったように見える現象が原因と考えられます。
しかし、これはすべての人に起こるわけではありません。
この変化を抑えるためには、治療前の精密診断とゴールのすり合わせを行うこと。
また、表情筋を鍛える「あいうべ体操」や保湿ケアで肌の外側からアプローチすることです。
天神キュア矯正歯科では、歯並びの審美性や機能性の改善はもちろん、お顔全体の表情のバランスも考慮に入れた矯正治療を提供しております。
矯正相談も実施していますので、お気軽にご予約ください。
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